昨今のモダン環境は新セットが登場する度にその影響を色濃く受け、総じて高速化が進んでいることは多くのモダンプレイヤーがご存じだろう。
アプローチは異なるが、それらは早期ターンでの打点を確保し、3ターン目には概ね詰みの状態に持ち込むことが可能だ。
そういった速度のあるアーキタイプのほとんどが0マナのカードやコストを踏み倒すようなカードを活用していることが挙げられる。

そんな高速化したモダン環境に於いて、黒単という拘りを貫いたままに順応してゆく術はあるだろうか?

モダンの0マナ・ピッチスペルは研究され、実に多くのカードが今なお一線級で輝いている。だがモダンの広大なカードプールには、未だ陽の目を見ないような「0マナ」が隠れている。
その0マナを活用出来れば、新たな風を吹かせられるかもしれない。

実は過去に一度挑戦したことのある、ポテンシャルを秘めた素晴らしい0マナが存在する。そしてそれは、奇しくもデーモンである。

死の門の悪魔 / Demon of Death’s Gate
(6)(黒)(黒)(黒)

クリーチャー — デーモン(Demon)

あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、6点のライフを支払うとともに黒のクリーチャーを3体生け贄に捧げてもよい。 
飛行、トランプル

9/9



嘗て、「強襲デルレイッチ」として名を馳せたデルレイッチのリメイク版。追加コストに6点ペイが加わったことで強化された格好。
モダンにはセンギアの従臣はいても暗黒の儀式は無いため、本家同様に早期着地を狙うなら軽量生物を並べるのが望ましい。

早期ターンに着地してしまえば9/9という圧倒的サイズに加えて2つの回避能力によって概ね2回の攻撃で勝ちを狙えるだろう。
但しコストとなる黒の生物3体に加えて6点ペイが時には敗北を招く恐れがある。
それゆえ、可能ならば速攻を付与する手段が欲しい。
そしてそれが単に死の門の悪魔をサポートするだけでなく、単品でもまずまず仕事をするものが望ましい。もちろん重すぎてはダメだ。

そんな条件を満たすカードがモダンに・・・実は存在する。

モーギスの匪賊 / Mogis’s Marauder
(2)(黒)

クリーチャー — 人間(Human) 狂戦士(Berserker)

モーギスの匪賊が戦場に出たとき、クリーチャーを最大X体まで対象とする。それらはターン終了時まで威嚇と速攻を得る。Xはあなたの黒への信心に等しい。(威嚇を持つクリーチャーはアーティファクト・クリーチャーかそれと共通の色を持つクリーチャー以外にはブロックされない。あなたの黒への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の数に等しい。)

2/2



これならば、2ターン目までに3体の生物を用意しておいて3ターン目に死の門の悪魔とセットで即座に大ダメージを狙える。
威嚇も付与されるため、生け贄用の生物達だけで詰める時にも活躍が見込める。

生け贄用の生物としては、復帰も容易で1マナ域も粒ぞろいなゾンビをベースにすることに。
そうして完成したリストがこちら。

20《沼》

4《墓所破り》
4《墓所這い》
4《縫い師への供給者》
4《恐血鬼》
4《才気ある霊基体》
2《無情な死者》
2《萎縮した卑劣漢》
4《ゲラルフの伝書使》
4《モーギスの匪賊》
4《死の門の悪魔》

4《致命的な一押し》

3《外科的摘出》
4《思考囲い》
2《集団的蛮行》
3《減衰球》
3《四肢切断》

死の門の悪魔によって4ターンキルも十分に狙うことが出来(理論上最速は3ターン)、除去耐性がある生物が多いため消耗戦も決して苦手ではない。パスはそれら生物に打たせるよう促し、死の門の悪魔をなるべく除去から守るように立ち回る。
また、墓所破りを中心として盤面を形成してゆくことも可能。墓所這いや恐血鬼はこれのコストに充て、アドバンテージを獲得してゆくこともしばしばある。

メインは生物と除去しかないため、干渉しづらいコンボ等にはサイドからハンデスを始めとする妨害札を追加する。

このリストで先月末の瞬唱争奪戦に参加したところ、優勝することができた。

https://deck.hareruyamtg.com/ja/deck/225997/show/

但し開発したばかりでまだ実戦経験が少ないため、今後も引き続き調整を重ね、安定して勝ち星を稼げるよう練習してゆきたい。

コメント

みみみ
2019年3月7日22:22

良記事やないですか……!
死の門の悪魔は格好いいので、大きな大会で暴れるの期待してます!

根絶
2019年3月8日8:00

みみみさん
有り難うございます。
死の門の悪魔のカッコよさを世に知らしめるため、MF横浜に向けて頑張ります!

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